ここだけ押さえる!実務者研修カリキュラム教科別の攻略ポイント:介護過程
1.そもそも介護過程とはなにか
介護サービスの利用を希望されている利用者の方が、希望されている生活スタイルを実現するために実施する流れのことを介護過程と呼んでいます。
介護過程では利用者が希望している内容のヒアリングを行い、その内容をもとにして提供する計画書(個別介護計画書)を作成します。それにより、根拠のある介護を提供することができるようになります。
2.介護過程の流れ
介護過程を展開するには、ケアマネージャの作成するサービス計画書との連携が重要となってきます。サービス計画書をもとにして以下のような流れで介護過程は展開されていきます。
①利用者の希望から情報を解釈し、関連している項目を紐付ける(アセスメント)
②個別介護計画書を作成する
③実際に介護のサービスを提供する
④提供内容を評価し、見直しなどを行い介護の質を向上させる
また、日常的に利用者と接するのはサービスを提供している事業所となるので、利用者の状況をケアマネージャに報告することとなります。
3.介護過程を作成する上の重要なこと
介護過程を展開するために重要なことは以下のとおりとなります。
- 情報の意味を的確に判断し、専門知識を活用して整理する
- 状態は個々人で異なるため、全員に同じ方法ではサービスを提供できないので個別化を大切にする
- 設定する目標は利用者が主体となっていること、介護者目線での目標設定をしてはいけない
- 計画の内容は誰が見ても理解できる客観的な内容であること
4.個別介護計画書の作成者
サービス計画書はケアマネージャが作成しますが、介護過程で作成する個別介護計画書は各サービスを提供する事業所が作成することとなります。作成者は事業所が提供している介護サービスごとに異なってきます。サービス提供責任者や計画作成責任者などとなっています。
詳細については実際に実務者研修を取得する際に確認いただきたい内容となりますが、ここでは以下の2点を抑えていただければと思います。
- 個別介護計画書は各事業所が作成する
- 計画書の作成者は提供サービスの内容によって異なる
5.介護過程のポイント
実務者研修の取得に必要な学習時間は合計450時間と定められており、介護過程の時間数は90時間と大きなウェイトを占める内容となっています。また、実際に実務者研修を取得する場面において苦労する人が多い科目も介護過程となっています。
介護全般に言えることですが、介護過程では利用者目線での考え方や専門知識を活用していくことが重要となります。学習する場合には、利用者主体での考えが大切なポイントとなります。